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VIG(米国増配株式ETF)の魅力|暴落に強い理由と分配金が増え続ける仕組み

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今回は、
10年以上連続で増配を続けている
米国企業で構成された米国ETF「VIG」について
初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

VIG(バンガード米国増配株式ETF)は、
安定した分配金の成長と比較的低いボラティリティが特徴で、
長期投資に非常に向いているETFとして人気があります。

2020年の新型コロナウイルスショックや
2008年のリーマン・ショック時にもその安定性を示しました。

昨年1年間の分配金を一昨年と比較すると、
2.9716から3.2081約7.95%増額しており、
2016年から7年連続で右肩上がりに
VIGの分配金は着実に増加しています。

この記事を読むことで次のことが分かります。

  • VIGとはどんなETFなのか
  • VIGの魅力について
  • なぜVIGは長期投資に向いているのか


米国株が長期投資に向いていることについては、
別の記事に書いているので、そちらも併せて読んでいただけると嬉しいです。

目次

VIGの概要

VIGは
バンガード米国増配株式ETF(Vanguard Dividend Appreciation ETF)の略称です。

連動指数が、S&P US Dividend Growers Index(S&P 米国配当成長株指数)に
2021年9月20日から変更しています。

VIGの概要は下記のとおりです。

  • 設定年は2006年4月27日
  • 10年以上連続増配実績の米国の普通株(REITを除く)で構成をされている
  • 修正時価総額加重平均方式(保有銘柄の時価総額を最大4%に制限することで、
    大型株の影響が大きくなりすぎない)
  • 純資産額は約850億ドル(2024年9月13日時点)
  • 経費率は0.06%(参考までに同じバンガードのVOOの経費率は0.03%、VYMは0.06%です)
    米国の優良ETFは経費率が安いのが魅力的ですね。
  • 直近の分配金(配当金)利回りは1.84%(2024年9月時点)
    年間の分配金(配当金)総額も毎年増加しています。

(参考までに2024年9月時点の
 同じバンガードのVOOの配当利回りは1.38%、VYMは3.38%です。)

  • リバランス(銘柄入れ替え)は年1回(3月)

バンガードは、ブラックロックステートストリートと並んで
世界3大資産運用会社の1つです。

その中でも世界最大の資産運用会社が
バンガードと言われています。


そんな世界最大の資産運用会社が運用しているETFであるなら、
安心して長期投資することができますね。
ちなみにVOO、VTI、VT、VYMもバンガードが運用をしています。

組み入れ銘柄について

VIGの組み入れ銘柄数は340銘柄です。(2024年3月31日時点)

参考までに
2021年7月31日時点で247銘柄、
2022年11月30日時点で289銘柄ですので、
2年8か月で93銘柄増えていますね。

「2年前と比較すると、VIGの構成銘柄トップ15に大きな変化が見られます。

最も顕著な変化は、マイクロソフト(MSFT)がトップに躍り出たことです。
1年半前には3位でしたが、2024年3月時点では4.02%と、
VIGの構成銘柄の中で最も大きなウェイトを占めるようになりました。

また、アップル(AAPL)やマスターカード(MA)といった連続増配銘柄が、
2021年7月以降新たにVIGの仲間入りを果たし、
トップ10にランクインしたことも注目すべき点ですね。

VIGの構成銘柄は、情報技術やヘルスケア、金融セクターの銘柄が中心ですが、
意外なことに、エネルギーセクターのエクソン・モービルが
トップ5にランクインしているのも特徴的です。

これは、昨今のエネルギー価格の高騰や、脱炭素への取り組みの中で、
エネルギーセクターへの投資家の注目が集まっていることを反映していると考えられます。

銘柄名銘柄コード
(ティッカーシンボル)
割合
1マイクロソフトMSFT4.02%
2アップルAAPL3.68%
3ブロードコムAVGO3.35%
4JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーJPM3.34%
5エクソン・モービルXOM2.68%
6ユナイテッドヘルスグループUS2.64%
7ビザV2.43%
8マスターカードMA2.30%
9ホームデポHD2.03%
10プロクター・アンド・ギャンブルPG2.20%
11ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ2.19%
12メルク・アンドMRK1.93%
13コストコ・ホールセールCOST1.87%
14アッヴィABBV1.85%
15バンク・オブ・アメリカBAC1.50%
2024年3月31日時点


銘柄名銘柄コード
(ティッカーシンボル)
割合
1ユナイテッドヘルスグループUS4.06%
2ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ3.71%
3マイクロソフトMSFT3.48%
4JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーJPM3.21%
5プロクター・アンド・ギャンブルPG2.85%
6ビザV2.73%
7ホームデポHD2.67%
8マスターカードMA2.42%
9ペプシコPEP2.03%
10コカ・コーラKO1.96%
11コストコホールセールCOST1.89%
12ブロードコムAVGO1.76%
13ウォルマートWMT1.73%
14シスコシステムズCSCO1.63%
15マクドナルドMCD1.59%
2022年11月30日時点


銘柄名銘柄コード
(ティッカーシンボル)
割合
1マイクロソフトMSFT4.27%
2ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ3.72%
3JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーJPM3.59%
4ウォルマートWMT3.31%
5ビザV3.29%
6ユナイテッドヘルスグループUNH3.21%
7ホームデポHD2.90%
8プロクター・アンド・ギャンブルPG2.88%
9コムキャストクラスCMCSA2.21%
10オラクルORCL2.11%
11コカ・コーラKO2.02%
12ペプシコPEP1.78%
13アボット・ラボラトリーズABT1.76%
14ナイキNKE1.75%
15アクセンチュアACN1.72%
2021年7月31日時点


セクター比率について

VIGのセクター比率は下記のとおりです。(2024年3月31日時点)


セクター比率では、情報技術 (InformationTechnology)が22.10%
最も高い割合を占め、金融(Financials)ヘルスケア(Health Care)が続きます。

興味深いのは、1年半前には、ヘルスケアが
金融よりも高い割合を占めていた点です。

しかし、現在は金融セクターの割合が上昇し、入れ替わっています。
情報技術セクターは、2年半前と比較してその割合を増やし、
一方で資本財セクターの割合は減少しています。

エネルギー(Energy)セクターは、
約1年半前から新たにVIGの構成に加わりました。

一方、不動産(Real Estate)は、
VIGの構成には含まれていません。

 セクター割合
1情報技術 (Information Technology)22.10%
2金融 (Financials)20.20%
3ヘルスケア(Health Care)16.30%
4資本財 (Industrials)12.60%
5生活必需品 (Consumer Staples)11.40%
6一般消費材 (Consumer Discretionary)6.70%
7素材 (Materials)4.40%
8エネルギー(Energy)3.20%
9公益事業 (Utilities)2.10%
10コミュニケーション (Communication Services)1.00%
2024年3月31日時点


 セクター割合
1資本財 (Industrials)21.90%
2一般消費材 (Consumer Discretionary)16.80%
3ヘルスケア(Health Care)15.10%
4金融 (Financials)13.70%
5情報技術 (Information Technology)13.60%
6生活必需品 (Consumer Staples)10.00%
7公益事業 (Utilities)3.70%
8素材 (Materials)3.00%
9コミュニケーション (Communication Services)2.20%
2021年7月31日時点


VIGセクター比率


VIGの分配金について

直近の分配金(配当金)利回りは1.84%(2024年9月時点)です。

2024年3月の分配金は、
前年同期比で0.74890ドルから0.76920ドルに2.7%増加しました。

一昨年と比較すると10.8%もの増加となり、
大幅な増額となっています。

昨年1年間の分配金は、
一昨年と比較して約7.95%増額しており、
VIGの分配金は着実に増加傾向にあることがわかります。

グラフで見ても分配金が右肩上がりの推移を示しており、
今後もさらなる成長が期待できます。

VIG分配金推移


VIGの強さについて

VIGは設定年の2006年4月27日の始値49.37から2021年9月3日の終値162.87まで、
綺麗な右肩上がりの上昇を続けています。


直近の3年のトータルリターンは16.33%、
5年のトータルリターンは15.99%となっており、
S&P500に連動したVOOの直近の3年のトータルリターンは18.08%、
5年のトータルリターンは17.95%には劣りますが、
素晴らしいリターンだと思います。

VIGは増配銘柄で構成されていることから、下落局面に強いと言われています。


2020年の新型コロナウイルスの暴落では、
VIGは2月の高値130.91から3月の安値87.71まで
32.99%下落しているのに対して、
VOOは2月の高値311.59から3月の安値200.55まで
35.63%下落しています。

2008年のリーマンショックの暴落では、
VIGが42.66%の下落に対して、
S&P500(SPX)は52.20%下落しています。

10年連続増配銘柄で構成されれているため、
構成銘柄も資金に余力のある企業で構成されており、
リーマンショックの金融危機時や新型コロナウイルスの暴落でも
市場平均よりも下落幅が少なくなっています。

良いところばかり書きましたが、連続増配に着目しているものの、
分配金(配当金)利回りは、高配当ETFのSPYDやVYMとよりも低く、
トータルリターンにもついてもVOOやマグニフィセント・セブン等の
ハイテク銘柄中心で構成されているNASDAQ100に連動したQQQよりも低いです。

VIGとS&P500に連動したVOOやNASADAQ100指数の値動きに連動する
QQQとトータルリターンを比較するとどうなるのでしょうか。


2014年1月~2024年4月までの10年間の分配金(配当金)を含めた
VIG、VOO、QQQのトータルリターンの比較です。
QQQのトータルリターンが素晴らしく
VOO、VIGの順番となります。

VIG・VOO・QQQのトータルリターン比較



VIGはこの3つのETFの中では1番トータルリターンが低いですが、
ボラティリティは3つのETFの中で一番低いです。
この結果を見てもやはり安定感のあるETFであることは
間違いないですね。

VIGは、インカムゲインもキャピタルゲインも
両方得ることはできており、ボラティリティも安定していますが、
分配金(配当金)利回りやリターンが突出していないことは
理解しておいた方が良いかと思います。

米国ETF・米国株をもっと深く分析したい人におすすめの証券会社

米国ETF(VIG)を買うなら moomoo証券という選択肢もおすすめ

VIGのような米国ETFに長期投資をする上で、
「どの証券会社を使うか」もパフォーマンスに影響する重要なポイントです。

最近、米国株投資家の間で注目を集めているのが
moomoo証券です。

moomoo証券とは

moomoo証券は、
米国株・米国ETFの分析に特化した高機能ツールを無料で使える証券会社です。

特に、

  • 米国株・ETFの詳細な財務データ
  • 配当金・増配履歴のビジュアル表示
  • 機関投資家の動向が分かるプロ向け分析ツール

といった点が評価され、
長期投資・増配株投資との相性が非常に良いのが特徴です。

VIGのような増配ETF投資とmoomoo証券の相性が良い理由

VIGは「10年以上連続増配企業」で構成されたETFです。
そのため、投資判断では以下の情報が重要になります。

  • 各構成銘柄の増配年数
  • 配当性向・キャッシュフロー
  • セクター別の構成比率の変化
  • 過去の暴落局面での値動き

moomoo証券では、
こうした情報を1つの画面で直感的に確認できるため、

  • VIGの中身を深く理解したい
  • 将来、個別の米国増配株にも挑戦したい
  • データを見ながら納得して長期投資をしたい

という方に特に向いています。

moomoo証券のメリットまとめ

  • 米国株・米国ETFの分析ツールが完全無料
  • 配当金・増配履歴がグラフで分かりやすい
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  • スマホアプリが使いやすく、スキマ時間でも分析可能
  • 米国株投資の情報収集用口座としても優秀

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楽天証券やSBI証券で取引している方でも、
「分析専用口座」として併用する価値がある証券会社です。

これから米国株・米国ETF投資を始める方へ

VIGのような安定した米国ETFに長期投資するなら、

  • SBI証券・楽天証券 → 実際の売買用
  • moomoo証券 → 情報収集・分析用

という使い分けも非常におすすめです。

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VIGは長期投資に向いた米国増配ETF

VIG(バンガード米国増配株式ETF)は、
私のポートフォリオの主力銘柄の1つです。

  • VIGは、10年以上連続で増配を続けている米国企業で構成されたETFです。
  • 直近5年間のトータルリターンではS&P500連動ETFのVOOにやや劣るものの、
    リーマンショックや新型コロナウイルスショックといった
    暴落局面では下落率が小さく、安定した値動きを示してきました。
  • 株価上昇(キャピタルゲイン)と分配金(インカムゲイン)の両方を狙える点が、
    VIGの大きな魅力です。

この1年でマスターカードがVIGの構成銘柄に新たに加わるなど、
時代の変化に合わせて質の高い連続増配銘柄が入れ替わっている点も評価できます。
今後、アップルのような優良企業がさらに組み入れられていく可能性もあり、
長期的な成長にも期待が持てます。

厳しい経済環境の中でも、
安定して利益を生み出し、10年以上にわたって株主へ配当を増やし続けている企業は、
高い収益力と財務基盤を兼ね備えている証拠です。

継続的に稼ぎ続けられる企業でなければ、
長期にわたる増配は実現できません。

そのような信頼と実績のある連続増配企業で構成されたVIGは、
長期投資・資産形成を目指す投資家にとって非常に魅力的な米国ETF
だと考えています。

私自身、今後もVIGを長期目線で継続投資していく予定です。

いかがでしたでしょうか。

VIGは私のポートフォリオの主力銘柄の1つです。

追加

VIGの連動指数が2021年9月20日で変更になっています。


【変更前】NASDAQ US Dividend Achievers Select Index(ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数)

【変更後】S&P US Dividend Growers Index(S&P 米国配当成長株指数)

S&P US Dividend Growers Index(S&P 米国配当成長株指数)は、
指定された年数に渡って毎年一貫して配当を増やすという方針に
従った企業の業績を測定し、高利回りの上位25%の企業はインデックスから除外される。

高利回りの上位25%を除外することで、
連続増配銘柄かつ業績も伸びている銘柄を組み入れて運用を行っていくのでしょうか。

今後のVIGの運用成績の推移がとても楽しみですね。

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